

表紙にはカエル


村上春樹の短編小説だ
すごく気になる・・・・

実のところ、わたしは村上春樹が得意ではない

以前、読んだそばから文字が頭からすべり落ちて、何度も同じページを読み返した
一応最後まで読んだのに何が書いてあったかすっかり忘れてしまったか、
途中で挫折して最後まで読まなかったのか、それすら分からない

どの作品でそうなったのかも覚えてないが、この作家とは合わないかも、という印象だけが残った
それ以来、村上春樹の本を手に取ったことはない
だけど、今回は「かえる」だ

いや、ただの「かえる」ではない、「かえるくん」だ


だからと言ってファンタジー小説ではない
片桐が仕事から帰るとアパートの部屋の中に、2mの体格の良いカエルが後ろ脚二本で立っている

おまけにしゃべる

「ぼくのことはかえるくんと呼んでください」
片桐が「かえるさん」と言う度に「かえるくん」と訂正する
本物のカエルだという割には、するめのように平べったくなり、閉まったドアの隙間から帰っていく
職場に現れ慌てる片桐に「大丈夫。ぼくの姿は片桐さんにしか見えません」と言ったかと思うと、実在の証明として借入金の返済をしてくれず手こずっている片桐の取引先に赴き、期日内に返済するからかえるくんをよこさないでほしいと得意先を言わしめる
本物なのか、実在するのか、分からなくなる
何よりカッコいいのは、東京を救うため地底のみみずくんと闘おうとするかえるくんのセリフ
「闘うのはぜんぜん好きじゃありません。
でもやらなくてはならないことだからやるんです」
まさにヒーローだでもやらなくてはならないことだからやるんです」


家に帰ってかえるくんがいたら

こっちもカエルじゃ、カエル


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